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2007年3月24日 (土)

NAOSHIMA STANDARD 2展のこと(その2)

Ticket 「NAOSHIMA STANDARD 2」を巡るチケットを購入すると、作品の展示場所を巡るための地図と巡った場所を確認するためのカードをくれます。カードはビンゴのように指で穴をあける形式になっています。チケットには紐が付いているので、カードの穴に通して首から提げるのが、直島スタイルのようです。

Dsc_0102  高松港を出たフェリーボートが直島・宮之浦港に入る直前、「赤かぼちゃ」が目に入ります。一目見て「草間彌生!」。森美術館・草間弥生展、横浜美術館「アイドル展」における草間弥生。越後妻有の「花咲ける妻有」。何を調べるわけでもなく見ることを重ねるのみですが、草間弥生が強烈に印象付けられてきました。難しいことはともかく、現代アートを身近に感じさせる草間弥生の存在は実に大きいと思います。

 直島八幡神社拝殿に置かれる上原三千代の木彫の猫二体、「直島の局」「八幡さんへの抜け道」はどこにでも展示できます。しかし、凛とした空気に満ちたこの拝殿がもっともよく似合いそうです。無機的な美術館が似合う作品もありますが、この作品はガラスのケースに収めたら興味半減です。作品を通して島の歴史や生活を感じさせることに意義あり、と思いました。

Dsc_0130  小沢剛の「スラグブッダ88」は、直島の現在を直視する作品です。直島南部の倉浦の野辺に置かれた小仏88体は、一時期、新聞を賑わせた豊島の産廃、その処理後のスラグで作られています。新聞を賑わすことの無くなった昨今でも問題が解決したわけではありません。その反面、産廃処理は直島経済に潤いを与えているようです。私たちが直面する問題を無言で提起するのもまた、現代アートの重要な役割と認識できます。

 川俣正の「向島プロジェクト」は今後の10年の活動が予定されているようです。その始まりですから、一般的な意味の作品があるわけではありません。川俣が住民票を向島に移して40年ぶりに人口が増えたとか、プロジェクトハウスが完成したとか、数十mの海を渡る船を貰ったとか。私はこういう話が結構好きです。今後10年を見つめたいと思いますが、若くはないから体力・気力の衰えとの競争になりそうです。負けないようにしましょう!!

続く(予定)

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