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2007年2月13日 (火)

身体表現のこと

 身体表現の意味するところは広範ですが、ここではコンテンポラリ・ダンスで括れるほどの範囲を指します。2月になって今年初めて舞台公演に接しました。が、なんと週初めと週末にこのジャンルの2公演を鑑賞しました。私なりの感想を。

山海塾「金柑少年」
2007年2月4日14:00~
北九州芸術劇場中ホール

 舞踏の意味を探ることなどあきらめていました。過去の経験から、その難解な行為に再挑戦する気持ちなど微塵もありませんでした。ただ身体表現の推移を凝視する、それだけのことだったのですが。

 涙が滲んできました。
 4つの独舞と3つの群舞が交互に繰り返される、その3つ目の独舞「豆太郎」の後半あたりからでした。二頭身(体を屈めて)の豆太郎がぎこちなく執拗に舞台を歩き回った挙句に数十センチの段上より顔から落ちる。その衝撃でメタモルフォーゼしてドレス姿(黒一色で言葉から想像するようなきれいなものではない)に。もはやいびつな豆太郎ではなく、狂乱したように踊る聖徒。三拍子のリズムに乗って無限に続くかと思える踊り。圧倒される。

 4つ目の独舞「金属製の飛鳥」。
 魚の尻尾が無数に貼り付けられたホリゾント。中央にある数mほどの間隙。その下部は紺で上部の黒に連続的に変化。真っ赤な逆三角の吊物に白塗りの舞踏手が逆さづり。初めは身を屈めていたが、やがて力尽きたか、胸の前で手を合わせる。真っ赤な逆三角形は体を貫く矢か。その前の6人の緩やかな舞は生贄のための鎮魂。終焉。
 何の終焉、過ぎにし春か。懐かしさが込み上げる。

 何を考えるつもりもなかったのですが、それでも伝わってくるこの感動は何。

日仏共同制作プロジェクト“「愛しあう[FAIRE L’AMOUR]」
2007年2月10日19:00~
横浜赤レンガ倉庫1号館

 横浜ダンスコレクションR の最後を飾る舞台。
 出演は音楽家・俳優・ダンサー各1名。音楽家と俳優はフランス人男性、ダンサーは日本人女性。

 俳優の語り、当然フランス語でスクリーンに日本語訳。ストーリーをまとめれば「愛しあっていた二人が別れるきっかけを日本旅行に求め、最後に愛し合って分かれた。男に多少の未練が残った。」でしょうか。

 身体・映像・音楽・言葉のコラボレーションと最近の流行は抑えています。しかし言葉で物語が進んでしまったので、私の想像性を促す要素はほとんどありませんでした。横浜ダンスコレクションということで、私はもっとダンスによる表現を期待していたのですが、ダンスはお印程度。

 案内に「日仏共同制作第一作「Line」、第二作「Focus」が大好評だったフランス人演出家ヴェロニク・ケイが身体・映像・音楽・言葉をもちいて、斬新に視覚化。激しくとも美しい愛の世界を描きだす。」とあります。が、私は二度と見ないぞと思って帰路に着きました。

 見られた方、いらっしゃいますか。私の感性は少数派、少数派ではなくて個人的。

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